本当にタミフルが原因なのか
今日の読売ネット版に掲載された、「インフルエンザ14歳男子、タミフル服用せず飛び降り」というニュースを読んで、「やはりそうか」の感を受けました。
真実を伝えるべきマスメディアには、こういう事件が起こると「悪者」を徹底的に叩き、「葬り去る」という「悪弊」があります。特に医療関係については、技術的にチェックすべき人材の不足から、このような誤解を重ねています。
タミフルについてはネット上にも情報があふれていますのであえて書きませんが、個人的にはすばらしい薬だと思います。2-3年前、急な悪寒から帰宅すると高熱が始まり布団に入りました。インフルエンザと確信したので、急いでタミフルを服用しました。夜中には解熱し翌日は普通通りに勤務することができました。この時、「過去に経験したことがない画期的な薬」だという感想を持ちました。
ウイルス増殖の分子生物学的解析と、コンピュータによる蛋白質(アミノ酸)立体構造の解析から、その合成を行ったという、新薬開発の歴史の中で画期的な薬(その第一号はリレンザという噴霧タイプのインフルエンザ治療薬)ということで、注目してはいたのですが、自己体験してみて改めて「科学の進歩」を痛感しました。
乳幼児が高熱の時に起こす、ひきつけを経験された親は、白目をむいてけいれんする恐ろしさを体験しています。これは一過性のもので予後は良好なものです。ところがインフルエンザの場合には、低い確率ですが「インフルエンザ脳症」とう予後が心配される合併症が起こります。圧倒的に乳幼児に多いのですが、10代、20代といった成人にも起こりうるものです。
これは「高熱を出すことにより細菌、ウイルスを殺すという生体防御反応」なのですが、脳内で働く色々な化学物質も高熱により変化が起こります。そして一定のレベル以上の変化が続くと、意識障害、ひきつけなどの「脳症」が起こります。さらに程度が強くなると成人の場合「幻覚」などの症状が起こり、現在問題となっている「飛び降り」などの情動も起こる可能性はあります。
これをタミフルの副作用とみるか、インフルエンザによる高熱が原因と見るかがポイントなのです。インフルエンザ(高熱)により起こる確率と、タミフル服用による確率との比較が今後続けられると思いますが、「タミフルが悪い」という先入観だけは捨てて見守りたいものです。
なお乳幼児のように猛烈な勢いで脳神経回路が作られている場合と、それが緩やかになる小学生、10代、20代では、脳症が起こる確率もタミフルの副作用の確率も相当な違いがあることは予想されます。したがって現時点での厚生労働省の対応は評価できると思います。
ただ「ブラックボックス」である脳の働きは、あまりにも未知な部分が多いので、結論が出るまでには、まだまだ時間がかかるものと思います。
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» インフルエンザ14歳男子、タミフル服用せず飛び降り [スーパーサイヤ人]
西日本で先週末、インフルエンザにかかった男子(14)が、自宅2階から飛び降り、足を骨折していたことがわかった。タミフルは服用していなかった。
主治医によると、この男子は15日、38度の熱があり、翌日いったん熱が下がったものの、17日未明に自宅2階から飛び降りたとみられ、玄関先で倒れているところを発見された。
病院搬送時に熱があり、検査でB型インフルエンザに感染していたことがわかった。男... [Read More]
Tracked on 2007.03.23 at 03:33 PM

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