またまた出た「医学会基準値」のあやしさ
私のHPには「医学会の基準値のあやしさ」について何回か書いています。
2009年1月20日付け日経BPネットに「高血圧治療の新ガイドラインまとまる」という記事がでていました。(最後に全文引用します)。
高血圧学会が2004年に出したものの改訂版です。さすがに「診察室血圧」での基準値は、これ以上下げられないとの判断か、2009年版でも踏襲されていますが、何と「家庭血圧」という基準値を持ち出してきました。それは、診察室血圧から5mm/Hgを差し引いた値なのです。
すなわち従来は140/90が要治療の基準値だったものを、家庭血圧という名目で135/85に引き下げてしまったのです。しかも「正常値は125/80以下」だとし、125/80 から135/85は「正常ではない」というのです。(「日本高血圧学会HP」に1月16日に発刊された本に近い「第二案」という193ページのPDFファイルがあります)
何とかして高血圧治療に持ち込もうとする、医薬品メーカーの意図を代弁しているように見えて仕方がありません。
そもそも血圧とは、生命活動で最重要な脳に血液を届けるために心臓というポンプで作り出す圧力です。(ちなみに心臓から脳までの高さが2メーターもあるキリンの血圧は、260/160だそうです)。
その圧力は、血管の老化に伴い(血流に対する抵抗が高くなるため)年と共に高くなるのは当たり前です。それを降圧剤で下げてしまったら、どうなるのでしょう。何らかの事情で一時的に上がった血圧を、「一時的に下げる」ということは納得出来ますが、何年も継続的に降圧剤を使っていれば、脳に到達すべき血液が、「継続的に不足してしまう」ことは明らかでしょう。
老人病院や老人施設のお年寄りの多くが、「認知症」になりやすいのは、向神経薬(自律神経失調症とボケ)と共に降圧剤の影響ではないかと思っています。
親兄弟に心筋梗塞や脳血管障害がある方や、常時最高血圧が200以上ある方を除いて、医者から言われるままに降圧剤を飲み始めるのは「考え物」でしょう。
以下日経BPネットからの引用です。
初めて家庭血圧の降圧目標値を明記
日本高血圧学会は1月16日、「高血圧治療ガイドライン2009」(JSH2009)を公表した。JSH2004以来、5年ぶりとなる今回の改訂では、国内外で集積された最新のエビデンスを踏まえ、より厳格な降圧を指向した点が特徴となっている。
JSH2004からの主な変更点は、メタボリックシンドロームや慢性腎臓病(CKD)を合併している場合の心血管リスクに関する記述を多く盛り込んだこと。また、「仮面高血圧」の病態が注目を集めている実態にかんがみ、初めて家庭血圧の降圧目標値を明記した。
家庭血圧の降圧目標値は、診察室血圧からそれぞれ5mmHg低い値に設定。若年者・中年者は125/80mmHg、高齢者は135/85mmHg、糖尿病・CKD・心筋梗塞後患者は125/75mmHg、脳血管障害患者は135/85mmHgとした。
一方、降圧に用いる第一選択薬としては、JSH2004にあったα遮断剤を除外し、カルシウム(Ca)拮抗剤、アンジオテンシンII受容体拮抗剤(ARB)、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、利用剤、β遮断剤の5種類を提示。これらの2剤併用療法については、(1)RA系阻害剤(ARBまたはACE阻害剤)+Ca拮抗剤、(2)RA系阻害剤+利尿剤、(3)Ca拮抗剤+利尿剤、(4)Ca拮抗剤+β遮断剤──という四つの組み合わせを推奨している。
倉沢 正樹=日経ドラッグインフォメーション


Recent Comments